CREDOR Interview

省略の美 MIKA Ikenobo(池坊 美佳)

インタビュー

写真:池坊美佳さん

時代のニーズを取り入れてこそ、いいものは伝わっていく

いけばなは、もともと医学や薬がなかった時代、自分の愛する人が病に苦しんでいる時に、祈りをこめて仏様にお花をお供えするという形から始まり、住宅様式の変化によって日本間や床の間に飾るお花になり、洋室にも飾るお花へと発展してきました。
伝統文化として継承されるものって、その時代に生きた人達がその価値を認め、次の世代に伝えたいという深い愛情や強い意思がないと続いていかないと思うんです。
また、古き時代の良いものは必ずその時代時代のニーズを取り入れてこそ残っていくものだと私は信じています。いけばなもそうして時代時代に認められ、室町時代から500年余りも続いてきました。日本間や床の間が少なくなってきた現代の生活様式の中でいけばなとどんな風に向き合っていくのか?今の住空間や感性に相応しい様式を提案していくことが必要だと感じています。
私がすばらしいと思っているいけばなを次の世代に伝えていきたいし、そのためには柔軟な感性をもって入口をもっともっと広げていきたいと思っています。

写真:池坊美佳さん

いけばなは常に「一期一会」

いけばなにはゴールはありません。常に積み重ねていくもの、作り上げていくものなので、私自身も毎回新しい発見があります。それがいけばなの深さであり、魅力なんだと思います。作品に関して申し上げれば「一期一会」。
花は必ず枯れていくものなので、この瞬間どう生かしていくか、どう美しさを出してあげるか、が全てです。同じ花材、同じ花器を使用しても、2度と、そして2人と同じものは生まれませんので、その一瞬一瞬を愛おしく感じますね。
また、フラワーアレンジメントと比べると明らかに日本独自の"空間の美"がいけばなの美しさだと思います。この一輪の美しさを生かすために二輪を落とす、といった"省略の美"に池坊は力を注いでいますので、そういう日本文化のいいところを大事にしています。

写真:池坊美佳さん

時計は私の歴史そのもの

私にとって時計は日々なくてはならないものですね。時計をしていないと大きな忘れ物をしたように落ち着かないんです。時計は、痛みだったり喜びだったりこれまでの時間を共に刻んできたものですから、私の歴史そのものです。
結構時計で時間は見る方です。目上の方と一緒の時に携帯を開けてとはいかないですからね。お会いする方や場所に合わせて洋服と時計を合わせて選ぶのが毎日の楽しみなんです。
時計は「上品だけど遊び心がある」というのは常に意識しているところですね。あと適度な華やかさ。
昔は色鉛筆をそろえるようにいろんなものがあればよいと思っていましたが、今は上質だと思えるものをひとつずつ揃えていきたいと思っています。年齢に沿って、ものの選び方にも階段があると思うので、自分自身を知り、自分に相応しいものを身に着けていることが素敵だと思います。お会いした男性の時計にも目はいきますよ。あー、こういう方なんだ、って。

写真:池坊美香さん

クレドールという「新しい扉」

クレドールは、実は堅くてあまり遊びを感じない時計の印象だったんです。姉の結納返しの印象もあって、そういう類の時計なんだと。そんなわけで海外ものに走りがちだったのですが、昨年あるお仕事でクレドールに出会って、こんなデザインがあったんだ、って正直驚きました。私にとっては「新しい扉」が開いた感じです。
クレドールは "省略の美"に力を注いでいるところが素敵だなって思います。いけばなと似てるなって。華やかさがあるけど上品で、どこに着けていっても恥ずかしくない、自分をある位置にちゃんといさせてくれる、きちんとした時計。「ノード J」のこのフェイスも大好きですよ、遊び心があって。でも、着けてみた方がもっと素敵。とってもしなやかで、手に着けると、とてもいいものなんだなってわかります。大人の美しい時計なんですね。
実は夏にかけてクレドールのものづくりをお手伝いさせてもらっています。
フェイスも、ダイヤモンドも、ベルトも、それぞれの職人の方がこんなにも愛情と時間とエネルギーをかけて丁寧に作り込んでくださって初めてひとつの時計が作り上げられることを知って本当にびっくりしました。ものの美しさもさることながら、そこに込められた想いを知るとさらに愛着が湧きますよね。

写真:池坊美香さん

多くの人に知ってもらいたいクレドール

いけばなもそうなのですが、いいと思うものはちゃんと伝えていかなければいけないなって思っています。
クレドールは私が最近出会った'本当に素敵だな'と思えたものなので、もっと多くの人に知ってもらいたいです。より多くの女性が手に着けて美しく輝けるようなクレドールであってほしいと思います。
クレドールにはいろんな顔がありますよね。私はもっともっとクレドールのいろんな顔を見てみたいですね。
私もいけばなに関わらず新たな仕事には積極的にトライして、自分の新しい顔を発見していきたいと思っています。

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プロフィール

写真:池坊美香さん
MIKA IKENOBO(池坊 美佳)

華道家元45世池坊専永の次女として
京都に生まれる。
佛教大学社会学部卒業。
93年皇太子殿下の結婚式、宮中晩餐の儀にて宮殿のいけばなの挿花に参加。
現在、華道家元池坊青年部代表。

http://www.ikenobo.jp
http://www.ikenobo-mika.com

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