和歌で詠まれた美しい日本の情景は、ジュエリー作家・塩島俊彦氏の巧みな技と最高級素材によって、芸術的にダイヤルへ表現されています。白・黒蝶貝に施したピクウェ技法*をベースに、それを応用して珊瑚やターコイズといった希少な素材を象嵌することによって立体的な質感と華やかな色彩を添えています。またダイヤモンドを緻密に配することで和歌の世界を煌びやかに演出します。素材の特性に合わせて一つ一つ丁寧に加工をし、立体的な技法を施しながらも非常に薄いダイヤルとして制作することは塩島氏にしか成しえない唯一無二の技と言えます。
*ピクウェ
蝶貝・象牙・べっこうなどの有機物の母材に貴金属を嵌め込む高度な特殊象嵌技法です。母材と地金により生み出される独特の柔らかい光が特徴で、地金面に彫金を施すことで輝きが増します。