The Creativity of Artisans

ダイヤル

クレドールでは、彫金や漆をはじめとする、
日本の工藝を取り入れたダイヤルを採用しています。
卓越した匠の技をお楽しみいただけます。

The Creativity of Artisans

ダイヤル

クレドールでは、彫金や漆をはじめとする、
日本の工藝を取り入れたダイヤルを採用しています。
卓越した匠の技をお楽しみいただけます。

彫金 Engraving

0.15mmの彫りが描く精緻な世界

彫金とは、金属の表面を彫り、装飾を施す工藝技法のひとつで、日本はもとより、世界中でその技術と表現力が磨き上げられてきました。クレドールの時計に用いられている彫金もまた、芸術性を追求しています。

彫金イメージ

これまで、クレドールの時計では、ダイヤルやムーブメントに精緻な彫りを施し、お客様に驚きと感動をお届けしてきました。クレドールに搭載される手巻き式メカニカルムーブメントの68系キャリバーは、厚さ1.98mmという極薄のムーブメントで、パーツを支える受けの最薄部は0.25mm。その表面に、形状の異なる刃先を使い分けつつ、微妙な力加減で彫ることにより、わずか0.15mmほどの深さでありながら、立体的で煌めきのある世界を描き上げているのです。

彫金イメージ

加えて、ムーブメントを押さえる中枠と一体化した飾り板に彫金を施し、羽根を模した意匠に仕上げる試みも行い、厚さ0.6mmの飾り板を立体的な表情に仕上げています。ムーブメントの羽根は、羽軸の内側と外側から交互に彫ったり、彫りの深さを0.25mmと0.1mmに分けたりするなど、より繊細な技術を駆使しながら、本物の羽根と見紛うような造形に仕立てたモデルを発売しました。

彫金イメージ

Lacquer

一粒一粒の金粉が紡ぐ繊細なアート

クレドールでは、漆の上に金粉やプラチナ粉を蒔く蒔絵の技法を組み合わせることで、艶やかで深みのあるダイヤルに繊細な絵柄が浮かび上がる、優美な表情を作り上げています。

漆イメージ

これを象徴するのが、ダイヤルの周囲に羽根を描いたモデルです。通常は漆で描いた線の上に金粉を蒔くことで絵柄を作り上げますが、このモデルでは羽根の繊細さを表現すべく、細い線の上に金粉の粒を一粒一粒置いていく、実に手間のかかる手法が取られています。また、蒔絵は金粉とプラチナ粉を定着させるために透明の漆を上塗りする工程が必要となりますが、漆はどこまで透明度を上げても飴色が限界です。つまり、飴色の漆をプラチナに塗ると黄色味が出てしまい、金とプラチナの区別がつきにくくなります。そこで漆に鉄を混ぜて反応させることで黒みがかった透明度の高い漆を作り、プラチナ本来の色を出せるようにするなど、細部の色彩もこだわり抜いています。

漆イメージ

また、このモデルでは金粉の上に透明な漆を塗り同一面に研ぎ出す、研ぎ出し蒔絵を採用しています。幅の狭いリング状の飾り板にこの技法を用いること自体、難易度が高いのですが、さらに硬さの異なる金とプラチナを使いながらも同一面上で均一に研ぎ出すなど、芸術性を高めるための高度で繊細な技術がふんだんに取り入れられています。

磁器 Porcelain

試行錯誤が生んだ透明感と艶

ベースプレートにガラス質の釉薬を載せて高温で焼成することで、柔らかく透明感のある表情を生み出す磁器ダイヤルもまた、クレドールに欠かせないエレメントのひとつです。

磁器イメージ

クレドールのものづくりに対する信念が強く表れているのが、瑠璃青色のダイヤルです。ラピスラズリを想起させる上質な深みと光沢を兼ね備えたダイヤルは、焼成して釉薬の中に色素を溶け込ませるイングレーズ技法によって実現しました。独特な色合いは複数の色素を調合し、焼成時間や条件を変えることで、深みのある青色が生み出されました。

磁器イメージ

瑠璃青ダイヤルの焼成温度は、一般的なエナメルダイヤルと比較するとはるかに高い約1200℃です。金属をベースとしたエナメルダイヤルはベースが高温に耐えられず、焼成時に変形してしまいますが、クレドールでは高温にも耐え得るセラミックス製をダイヤルのベースに使用しているため、焼成後にも歪みのない仕上がりになります。焼成後には特注の筆を用いてインデックスやロゴを手描きし約800℃で再焼成します。その後、表面を磨き上げることで、針がくっきりと映り込むほどの高いクオリティを実現しています。

磁器イメージ