ムーブメント イメージ
The Creativity of Artisans

ムーブメント

クレドールに搭載している
ぜんまい駆動のムーブメントは2種類あります。
ドレスウオッチに相応しい、薄さを追求したメカニカルと、
実用性にも配慮したスプリングドライブ。
いずれのムーブメントも、美しさにこだわり、
シースルーバックのモデルであれば駆動する様子とともに、
繊細な仕上げも楽しむことができます。

Mechanical メカニカル

優美な佇まいを
実現する
極薄ムーブメント

メカニカルムーブメント画像

クレドールのムーブメントは、実用性を確保しながらも優美なプロポーションのドレスウオッチをつくり上げるべく、
薄さを追求しています。その代表が68系キャリバーです。
1960年に開発された薄型ムーブメントの設計思想を継承し、
1993年からはクレドール専用に製造されている、厚さわずか1.98mmの極薄手巻きムーブメントです。
1つ1つの部品は10ミクロン(100分の1mm)レベルの精度でつくり込まれています。
特にアガキ(部品と部品の隙間)の調整は時計師の指先の感覚のみで行われ、
熟練の時計師でも一日に1個程度しか組み立てられないほど、繊細な技術が要求されるのです。

キャリバー6899画像

中でもキャリバー6899は、スケルトンウオッチのために進化を遂げたムーブメントです。風にゆれる「竹」をテーマにデザインされ、日本らしい精巧かつ優美な外観を持つ独創的なムーブメントに仕上げられています。スケルトン仕様のムーブメントは、てんぷにかかる空気抵抗が減少するため、歩度がずれてしまいます。これを克服するため、キャリバー6899ではトルクコントロールホイールを搭載。てんぷの振り角を制御し、安定した精度を実現しています。

スケルトンウオッチ画像
ロコモティブ画像

薄さを追求する設計思想は自動巻き式も同様です。一般的な自動巻きムーブメントは、ぜんまいの巻き上げに必要なローターなどの巻き上げ機構が必要なため厚くなってしまいますが、クレドール専用の自動巻きムーブメント、キャリバーCR01の厚さは4mm未満。これを搭載するLocomotiveはクレドールのラインナップに相応しく、厚さわずか9mm以下のスリムなプロポーションを実現しています。

Spring Drive スプリングドライブ

審美性と
実用性を併せ持つ
独自のムーブメント

スプリングドライブ画像

スプリングドライブとは、1999年に発表されたセイコー独自のムーブメントです。
その仕組みは、ぜんまいが解ける力で歯車を動かしつつ、同時にローターの回転運動を電気エネルギーに変換させて
歯車の回転速度をコントロールし、針を正確に動かすというもの。
つまり、クオーツの高い精度を実現しながらも、
ぜんまいの持つ高いトルクで駆動する、メカニカルとクオーツのメリットを兼ね備えた機構なのです。

キャリバー7R14画像

スプリングドライブの特徴はそのままに、クレドールに搭載されているムーブメントは審美性も高められています。特にキャリバー7R14の受けの斜面は何段階もの工程を重ね、手作業で歪みなく仕上げられています。これにより、どの角度から見ても美しく輝かせるとともに、ムーブメントを魅力的に際立たせています。
このキャリバー7R14には、トルクリターンシステムという特殊な機構が備わっています。これはぜんまいをフルで巻き上げた状態から約35時間の間、運針に影響のない余ったトルクを使って時計自体がぜんまいを巻き上げる機構で、ムーブメントサイズを大きくすることなく、約60時間の持続時間を適えました。

さらに歯車の仕上げにおいては、歯車同士の接触部を徹底的に滑らかにし、摩擦による抵抗を減らしています。これにより複雑な機構のスムースな稼働が可能となります。

また、Kuonに搭載されるキャリバー7R31には1つの香箱に2つのぜんまいを組み込んだデュアル・スプリング・バレルを搭載。薄型でありながら、クレドールの専用ムーブメントとしては最長となる、約72時間の持続時間を実現しています。シースルーバックから見られるムーブメントには、美しい曲面の模様を施し、パワーリザーブ表示も裏面にレイアウトしています。

キャリバー7R31画像
クオン画像
スプリングドライブの組み立て画像

このように、スプリングドライブムーブメントを搭載したクレドールの時計は、高い審美性と実用性を追求しています。こうしたムーブメントの高い品質は、熟練した職人の匠の技があって、初めて実現できるものなのです。