中国の思想家 荘子の説話「胡蝶の夢」に着想を得て、照井清自身が長年に渡り構想を練り独自に開発した機構により「ダイヤル状の回転盤の上で羽ばたく蝶」を遂に実現。４時位置のりゅうずを回転させることで、彫金を施した６匹のイエローゴールド製の蝶が回転盤の上で優雅に羽ばたきます。回転盤は、彫金を施した18金ホワイトゴールド製、12・4・8時位置には唐草の透かし彫金を施した18金イエローゴールド製の略字パーツが重なっています。

動く彫金の部品点数は70ピース以上あり、蝶が優雅に羽ばたくためには個々の部品の緻密な調整が必要です。

本作は、黄綬褒章受章者の時計組立師、平賀聡の秀でた組立技術によって微細な調整が施されています。

裏面から覗き見えるムーブメントには“蝶形花（ちょうけいか）”と呼ばれる藤の花を繊細優美に彫金しています。また、藤の上に丁寧に彫り込まれた白蝶貝と黒蝶貝の2匹の蝶が舞い飛び、夢の世界を表現しています。